むし歯に侵された部分を削って除去をした後に修復処置で使用する、詰め物や被せ物、被せ物の土台などには、様々な金属が使用されています。大抵の患者さんは
むし歯の除去後に使用する修復物の材料となる保険の歯科金属は、身体に影響を及ぼす場合があります。アトピー性皮膚炎、湿疹、アレルギー、掌蹠膿疱症、頭痛、肩こり、腰痛、膝痛、めまい、不眠、イライラ、不妊など、病院に行っても治らない原因不明の辛い症状は、実は金属でできた歯の詰め物・被せ物が原因かもしれません。歯科金属は、身体の一部となり、24時間、365日、何年も、何十年も、身体に何らかの影響を与え続けることになる可能性があります。
パラジウムは保健適用の詰め物・被せ物では最もポピュラーなもののひとつですが、「リンパ球幼若化テスト(金属アレルギーの検査)」では、半数近い人に陽性反応が出ると言われています。
ドイツなど医療先進国では、パラジウムが体に与える影響を重くとらえ、パラジウムフリーの金属を使うことを強く推奨しており、「この金属はパラジウムを含みません」ということをパンフレットで謳っているほど、広く一般的に認識されています。また、ドイツでは、保健省が歯科業界に対し、「幼児及び妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、水銀・銀アマルガム合金を使用しない」という勧告を行ないました。
アマルガムは、加工が容易で殺菌性があり、むし歯の治療に多く使われてきた歯に充填する詰め物です。アマルガムは水銀を50%含む金属から出来ており、口腔内で容易に気化・蒸発し、全身に運ばれ、特に腎臓、肝臓、脳などに蓄積される特徴があります。また、水銀は25°を超えると沸騰しますので、アマルガムは簡単な刺激で気化して空気中にばらまかれます。
アマルガムについては体内の水銀蓄積の大きな原因であることを示す研究も多く存在します。歯の治療で詰められたアマルガムからは、1日平均1-10µgの水銀が蒸散放出されています。特に、アマルガムを詰めた初期、および、アマルガムを除去したときには、20-30µgの水銀が蒸散放出されるといわれています。歯科医療先進国であるスウェーデンや、イギリスでは使用禁止になっています。
アマルガムの歯科医師向け使用説明書には、「皮膚から吸収されて中毒を起こすこともある」とされています。
また、「廃棄・輸送時には、毒物及び劇物取締法の毒物に準じて行なうよう」となっています。
銀のアクセサリーなどを思い浮かべてみるとわかりますが、時間が経つと黒ずんできます。同様のことが、口腔内の銀合金の金属でも起こります。口の中は、常に湿っていていつも高い温度が保たれています。
酸化して錆びやすく、黒色に変化しやすい銀という金属を、口腔内の過酷な環境で使用すると、歯ぐきを黒く変色させたり、溶出の危険があります。
ニッケルクロム合金は、ほんとうに微量であれば必須ミネラルとして身体に必要な物質なのですが、多いと発ガン物質となります。
このように、ニッケルクロム合金は、歯科金属としての使用は適していません。EUでも規制されており、また、国内においても、ソニーがクロムを含む材料の使用を全てやめました。
歯科金属は金属ですので、適度な展性・延性があり、強いという特徴がありますが、保険適用の合金類には様々なデメリットがあります。