初診が終わり、2回目以降は、お口全体に及ぶ「口腔内精密検査」を行います。これは、初診の時に、症状に対する(時に対症療法的な)治療や応急処置を行ったことに対して、2回目以降は、歯科疾患(むし歯や歯周病)=「病気」の治療を行っていくからです。病気を治療しなければ、また症状が再発してしまう可能性が高くなります。
しっかり病気の治療をするためには、当然、しっかりとした検査をして、最も最適と考えられる治療の計画を立てる必要があります。そのために、当院では、CTやレントゲンでの撮影、歯周病検査、口腔内写真撮影、問診などを行います。
当院では3DCT(ドイツ シロナ社 ガリレオス)を導入しています。
ガリレオスは、ドイツの歴史ある歯科用機器専門メーカーである「シロナ社」製の歯科用3DCTです。従来のレントゲン写真が2次元で表現されるのに対し、3DCTでは3次元の表現が可能です。これにより、口腔内を立体的にとらえることができ、断層データの位置を指定して情報が得られるため、これまでのレントゲンではわからなかった微細な部分まで、正確に把握することができます。
他社の機器に比べて圧倒的に被ばく線量が少ないというメリットもあります。これにより3次元の立体的な画像で、歯周病による歯槽骨の吸収の程度などを鮮明に確認することが可能です。
歯周病は歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていく(退縮していく)ことで最終的には歯がグラグラになったり、どんどん抜け落ちていってしまう病気です。歯茎の状態は口腔内写真や視診で確認できますが、歯槽骨がどの程度溶けてしまっているのかについては、写真や肉眼ではわかりません。
そのため、歯根表面についている歯石の有無であったり、被せ物の適合性や、歯根の先端部分に膿がたまっていないかなどをレントゲン写真を撮影し、詳細を確認します。「パノラマレントゲン」では、むし歯や歯石など、写真や肉眼では分からない部分を調べます。「デンタルレントゲン」では、きめ細かいところまで状況を把握し、診断をするために必要になります。
「口腔内写真」では、ご自身では、通常、見ることができない部分までを、ご自身の目で確認していただけ、また、治療前・治療後の変化についても確認していただけます。
パノラマレントゲン 画像
デジタルレントゲン 画像
デジタルレントゲン 画像
(詳細)
口腔内写真
歯周病は他の全身疾患との関わりもある病気です。
また、薬による影響がまれにありますので、カウンセリングにおいて全身の健康状態についても、お話を伺います。
歯周病の一部は、遺伝的な要因によるものもありますので、ご家族の歯の状態も、参考にすべき情報となります。